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今とは違う時間、違う場所、違う世界。
でも、――よく似た世界。
違いは、”この”世界には魔物がいること。
100年ほど前から現れた――この世ではない場所からやってくる存在、魔物。
魔物がどこからやってくるのかは分からない。
けれど、彼らはこの世界に狩りにやってきては、人を攫い、喰らう。
時には自らの眷属とし、その数を着実に増やす。
彼ら魔物は、人を狂わす瘴気を身にまとっていた。
それは人の本能を刺激し、人を性的な快楽のみを喜びとする獣に変えてしまった。
彼らの来訪により、この世界の理は変わってしまった。
そして、世界は歪な魔物が闊歩し、人が生きていけない場所へと変わってしまった。
島国であるこの国にも、当然魔物は現れた。
ある者は美しい女の姿で、ある者は神々しい龍の姿で人々の前に姿を現し、その身を喰らった。
増え続ける魔物による被害を憂いた人々は、神に祈った。
それまでの理とは違う、それまでの常識と異なる存在が現れた時、
無力な人々は神に縋るしかなかった。
そんな哀れな人々の命が通じたのかそうでなかったのか。
神は神託によって哀れな子羊たちに答えを示した。
ねじ曲がった理の中で人が生きられるように、神はこの国に聖女を遣わせた。
正確に言えば、普通の少女にある日「御印」が現れるのだ。
「御印」が現れた少女は聖女候補として、国の管理下に置かれた。
――そして、前の聖女が力を失うと、聖女候補の中のいずれかの少女が聖女となる。
そう言う仕組みの様だった。
かくして、世界の理は変わり。
――人々は生きるため、聖女を敬い、彼女らを中心とした世界へと――変わっていった。
◇神田 樹(かんだ たつき) 20歳
東の聖女である貴方の護り手。
護衛であり、貴方の穢れを引き受ける形代。
護り手候補だったが、貴方の前の護り手だった藤堂が行方不明になったため、
正式に貴方の護り手として任命される。
性格は冷静沈着で真面目な常識人。ただ、内部に熱い気持ちを持つ。
時折、貴方を見る際に苦しそうな顔をするが――。
穢れに触れると、普段抑え込んでいる「支配欲」がコントロールできない状態になる。
◇藤堂 慎太郎(とうどう しんたろう) 40歳
貴方の元護り手。
温厚で掴みどころがない大人の男。
彼女の初恋の人であり、初めて体を重ねた男。
貴方の気持ちはわかっていたが、自分からは好きだと言わなかった。
ある日、彼が姿を消してしまい、貴方は記憶を失った状態から物語は始まる。
◇坂上 奏(さかがみ そう) 32歳
総務省、異界対策課の職員。
聖女たちのサポート役。
飄々とした女性で、どこか達観している。
東の聖女として、東の地方を護る20歳になったばかりの女性。
10歳になるまでは通常の少女だったが、
前の東の聖女が魔物に変わった瞬間に能力が現れ、総務省異界対策課に連れていかれた。
総務省異界対策課による訓練の後、藤堂が8年の間、護っていた。
しかし、ある日突然――藤堂は姿を消し、
貴方は記憶を失って、自宅に横たわっていた所を発見される。
シナリオ | 皇里奈(@sumeragi_rina)(敬称略) |
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イラスト | びねが~(敬称略) |
ロゴ | T奈(@nisen_nibosi)(敬称略) |
価格 | 1100円+税 |
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